GIANT KILLING 396話 清川、吠える。

公開日: 

前半25分、ヴァンガード甲府に先制点を入れられる。

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清川

観戦席では永田弟が怒鳴り散らしていた。

「なーにだらしない事をやっとるんだぁ!!
甲府なんて去年2部のクラブには圧倒して当然だろうが!!
椿と赤崎を欠いていることなど・・・
チーム力の差を考えたら何の言い訳にもならんぞ!!」

笠野
「はっ、一部は同意するけどね。
ただこの世界、準備を怠れば格上が各下にコロリとやられちまうってのはよくある話だ。
はたしてETUはフロントを含め、このゲームに向けてキチンと準備ができていたのか・・・」

後藤
(達海・・・だからお前は・・
クラブが緩んだ雰囲気になっていることを感じて、締め直そうとしていたのか。)

試合は進行中。

ETUは攻めてはいるのだが、全てがかみ合っていない。

甲府は完全に逃げ切りの体勢に入っている。

達海

元々は限られた戦力の中、4-3-3のパスサッカーを志向していたクラブだ。
残留争いになってきて現実路線にシフトしたとはいえ、主力選手の戦術理解度、監督との信頼関係までが失われたわけじゃない。
そんでウチみたいに攻撃時に前掛かりになりがちなチームってのはカウンターにもってこいなわけで、間違いなく甲府はこのゲームで俺たちから勝ち点3を奪うために、相当準備してきてるよ。

そんな相手に対して前節、不甲斐ない内容ながらも勝利を収めた俺たちは、問題点を修正しきれないうちに、椿と赤崎がU-22に選ばれ離脱。
特に夏木のA代表選出のニュース。
緊張感を持つどころか、クラブハウスはお祭りムードに包まれちまった。

クラブが歓喜に沸いている中、水を差すのもどうかと思って・・・
この勢いのままいい状態に持っていこうともしたんだけど・・

結局緩んだところはそのままだったってこと。
まあ、これは途中でぶれた俺のミスだ。

こういうのもETUが強くなったことで招いた事態だ。

けどそれにたじろいで負けてちゃ本末転倒だ・・
遅まきながらも正すところは正してもらわねえとな。」

前半終了のホイッスルが鳴る。

松っちゃん
(こりゃハーフタイムに監督の雷落ちるぞ・・)

ETUロッカールーム。

うつむいていた清川がボソッとつぶやく。
「ダセェ・・・ダサイっスよ・・・」

黒田
「あ?」

夏木
「なんだ?清川。」

清川
「俺、田舎の出身だから・・丸刈りの頭でサッカーやってたような人間だから・・東京へのあこがれすごかったんス。

清川

相手が根性丸出しで突っ込んできても、テクニックでさらりとかわしちゃったり・・・
敵がボールを持ってても、あえて持たせてるような試合巧者ぶりだったり・・・
なめてるようでムカつくんスけど、やっぱ強くてカッコよく見えちゃうような・・・
そういうもんなんスよ!
俺が憧れた・・・都会的なサッカーは!」

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黒田
「バカか、お前は。
それはウチのお隣さんだ。」

清川
「それ言っちゃったら余計ダサいじゃないスか!
俺たちは東京ってだけで色んなアドバンテージがあるはずなのに・・
毎年下位に低迷して・・・
今年ようやく勝ち始めても・・
前節みたいに途中から相手のペースに飲まれて・・
この試合だって相手の1回きりのチャンスに・・
何人も球際で競り負けて・・
いや、俺もッスけど・・
それで失点許すとか・・・

清川

黒田
「なんだお前は・・・
いきなり勝手なことを・・」

ジーノ
「確かに僕らはこのままじゃ・・・
おしゃれな街に住みながらも、一向にセンスが良くならないような輩と同じなのかもしれないね。
格好悪いと思われるのだけは、僕もご免だ。」

清川
「王子・・・」

そこに松ちゃん、そして達海が入ってくる。

達海

–396話ここまで

○感想

確かに清川の熱弁は途中から監督が言うべきことになってましたね。

しかし、監督からより、一緒にプレーしてる選手から出た言葉だからこそ、皆に響いたって事はあるのかな。

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