火ノ丸相撲 81話 虫ケラ

公開日:  最終更新日:2016/01/25

火ノ丸が冴の山関に連れられて、力士が大勢いるテントに入る。
ここは十両以上の力士しか足を踏み入れられない稽古場だというが・・・

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その稽古の様子をテントの外から盗撮している高校生。

他ならぬ、レイナと堀ちゃんである。

マネ

レイナは素朴な疑問を口にする。
「・・でも何であの二人だけ別なの?
ここは選ばれしものしか入れ内的な・・?」


「・・・そのたとえは間違ってないかも。
ここにいるのは全員白廻し。
学生と違って稽古場で白い廻しを締めていいのは関取だけです。
関取っていうのは番付が十両以上の力士のことで、プロの中でも上位の限られた存在。」

レイナは驚く。
「興味持ったのは最近だって言ってたのに。」


「・・入部を決めてから勉強したんです。
マネージャーになったからには役に立ちたいですから。」

さて、そのプロ中のプロの中に入った火ノ丸は・・
「おつかれさんでございます。」

返事がない。
視線が冷たい・・

三尾錦関

力士
「はは・・
あんまり脅かしちゃかわいそうですよ。
三尾錦関も聞いてるでしょ。
将来有望な高校生が来るから稽古に混ぜてやってくれって。」

三尾錦関
「聞いてたら何?
俺ら別に柴木山さんの弟子じゃないじゃん。
名古屋場所を控えたこの大事な時期にさあ・・
質の高い稽古をするためにわざわざ集まったってのに。
そこにこんな素人を混ぜちゃったらさあ、来た意味がないじゃん。」

力士
「まあ、俺だって納得はしていないっすよ。」

三尾錦関、火ノ丸の方に向いて
「柴木山部屋でどんな接待受けてたかしらないけどさ。
覚えときなよ。ここでは番付が全てだ。
年上だろうが、期待の高校生だろうが、番付が上の者に対して、我を通す権利はない。
番付に名前も載らない君は、ここでは虫ケラも同然なんだよ。
ま・・・それは君が力士としてここに足を踏み入れたのならって話だけどね。
そうじゃないってんならお客さんだ。
隅っこで大人しく見学してな、坊や。」

別の場所で話をしている柴木山親方と桐仁。

親方
「まあ、歓迎はされんだろうね。」

桐仁
「え・・!?話は通してあるんじゃ・・」

親方
「関取ってのは我の強い連中ばかりさ。
腕っぷし一つでそこまで登りつめたんだ。
そうでなくては務まらん。
土俵は番付というルールが支配する現役だけの聖域・・
僕とて連れていけるのは俵一個外までだ。
その中へ入れるか・・
入れば何かつかめるか・・
火ノ丸の”我”次第だよ・・」

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関取テント。

力士
「・・いいのか、サエ、放っておいて。
助け舟でも出してやれよ。」

冴の山関
「出しませんよ、そんなもの。
三尾錦関の言葉を借りれば、私は一人の力士をここに連れて来たんですから。」

火ノ丸、三尾錦関に向かって
「・・ワシが目障りじゃと思うなら、力ずくで追い出せばいい。
番付が全て・・・
要はワシに、皆さんの稽古相手が務まるだけの実力があればいいんでしょう。
なら決めてくださいよ。
今ここで。
ワシの番付を。」

火ノ丸

三尾錦関
「・・無礼な奴だねえ・・」

火ノ丸
「これが無礼かどうかは、ワシの番付次第でしょう。」

三尾錦関は東前頭八枚目。
番付は冴の山関より上である。
しかも火ノ丸は冴の山関勝ったことは一度もない。

火ノ丸、大関が来ていないことを確認。
(東前頭八枚目・・
ワシに勝ち目は・・
いや・・全力でぶつかるだけじゃ。
出し切れなければ悔いが残る。
もう後悔はしたくねえ!!」

三尾錦関
(平蜘蛛か・・・小癪な・・)
「来い!」

「はっきよい!!」

火ノ丸
(冴の山関と取るときもそう・・
幕内力士との力の差を最も痛感する瞬間・・
それがこの・・立ち合いの威力!!

火ノ丸と三尾錦関

ワシの全力のぶちかましもあっさり受け止め、押し込まれる・・!!)

見ている力士
(お!当たり負けはしたが少年・・やるな!)

火ノ丸、前ミツを取った!

三尾錦関
(それだけ低けりゃ、前ミツもとりやすいか・・
だが、その先はないよ。)

火ノ丸は大典太との一戦で技を止めてしまったのを悔やんでいた。
出さない時点でその技は潰れたも同然。
火ノ丸は恐れたのだった。
負けて今日まで積み上げてきたわずかな実績と手ごたえを失うことを。

火ノ丸
(忘れるな!この技は命を乗せて放つ技じゃということを!!
恐れるな、踏み込め!!
これがワシの本当の・・
全身全霊!!!)

冴の山関
(確かに君は私に一度も勝ったことがない・・
でもそれは・・その技を編み出す前の話です。)

火ノ丸の強烈な投げに三尾錦関、思わす「むおっ!!」

三尾錦関の体が宙に浮く。

火ノ丸と三尾錦関

背中から土俵にたたきつけられる三尾錦関。

見ていた力士
「つ・・!!おお・・」
「なんだ・・今の技は・・?」

火ノ丸と冴の山関

–81話ここまで

○感想

痛快でした。

関取が油断していたというのもあるでしょうが、とにかく投げ倒したんですから。

いい稽古が出来そうです。

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