火ノ丸相撲 84話 100円玉の修業

公開日: 

駿海のもとでの修行3日目。
火ノ丸は相変わらず100円で食事を作らされていた。

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駿海
「今日は八宝菜が食いてえなあ。
30分以内で頼むぞ。」

火ノ丸
(百千夜叉墜を本物の必殺に・・・
駿海さんはそう言った。
考えろ・・
全ては稽古。
この飯の支度を相撲に置き換えるとどうなる?
難しいが、恐らく・・
渡されたこの”100円玉”がワシで、到達点である”八宝菜”が百千夜叉墜という謎かけなのかもしれん・・
わからんが・・やってやる。
この課題が解けた時、きっと百千夜叉墜も決められるようになっとるはずなんじゃ・・・)

八宝菜

レイナ
「で・・・でも、食べてみてくださいよ。
味はだいぶマシになりましたから!
方々走り回ってちゃんと100円以内で済ませましたし!」

駿海
「1時間と10分。
用意にかかった時間だ。
極論を言うと、味なんてどうだっていいんだよ。
”100円玉”で”八宝菜”を”30分以内”に用意しろ。
俺はそう言ったな。
具が三つじゃ八宝菜とは言えねえし、時間もオーバーだ。
よって今回も不合格。」

そして稽古。
今日も15分。

火ノ丸

駿海
「・・・何か言いたげだな、お嬢ちゃん。」

レイナ、いいにくそうにしながらも
「・・・本当にこれでいいんですか。
考えさせていたずらに時間が過ぎるよりは、直接口で言ってあげた方が効果的だと思うのですが・・」

駿海
「確かに口で言うのは簡単だよ。
でもな・・・
それじゃあいつの血肉にならねえ。
言えば一時頭でわかった気になるだろう。
ただ、そうやって簡単に手に入れた知識は軽い。
本当に意味で身に付きゃしないのさ。
回りくどいやり方に見えるかもしれんが、

駿海

・・・ましてやあいつが進もうとしている道は先人なき茨の道。
今、俺にできることは、考える場をあの手この手で増やすことだけさ。」

一方、典馬。

典馬

ずっと冴ノ山関と稽古をしている。
(冴ノ山関以外とはやろうとしない)

冴ノ山関はその理由を聞いてみる。
「私より番付が高い力士もたくさんいるのに。
例えば、君の兄、大関大景勝とか・・・」

それに対する典馬の答え

兄は尊敬しているし、大関として立派だと思う。
しかし、心の底では横綱になることを諦めてしまっている。
そういう人間とはやりたくない。
淀んだ気持ちに引っ張られるから。
(典馬から見て、冴ノ山関は本気で横綱を目指しているように見える)
自分は横綱になって見せる。
なぜなら・・

典馬

皆の期待に応えてみせるという・

そこに
「何だ、冴の山、今日もお前のとこの国宝は来ないのか。」
と声をかけてきたのは

親方

典馬、元横綱の稽古に興味を持った様子。

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レイナ入浴中。

レイナの独り言
「しかし、大きなお風呂。
横綱ってお金あるんだ・・・

レイナ

駿海、外から
「でっけえ独り言だなあ。」

駿海

駿海
「・・・しかしお前さんも意外と頑張るじゃねえか。
もっと早くに音を上げて帰っちまうかと思ってたが・・」

レイナ
「だって・・私が帰ったらあいつの修業も打ち切られちゃうんでしょ。
私がいる意味は未だに分からないけど。
あいつには・・・
強くなってもらわなきゃ困るのよ・・」

駿海
「ホレてんだねぇ、あいつに。」

レイナ
「はっ!!?
何をバカ言って・・・
私はそんなんじゃ・・・」

駿海
「俺もさ・・一目惚れってやつだ。
あいつの相撲は人を惹きつける。」

レイナ
(あ・・・相撲の話か・・)

駿海
「・・今や巨体がぶつかり合う迫力こそが相撲のだいご味さ。
外国人力士の台頭、それに対抗するために日本人力士も無理矢理体を大きくしてきた。
確かに相撲において大きさは強さだ。
今後もし、日本出身の横綱が誕生するとしたら、そいつはきっと外国人力士にも引けを取らない立派な体格の持ち主なのかもな・・・
それが現実だ。
でもだからこそ、あいつに惹かれる。
お前さんだって普段は相撲に興味なんてねえだろう?
なのにあいつの相撲は見たくなる。
違うか?
無理もねえ。
あいつの相撲は今の大相撲ではお目にかかれない、単純明快な痛快さがあるからな。

火ノ丸

あいつの相撲には無差別級の本来の醍醐味が、夢が詰まってる。
確かに今はつまづいちゃいるが、これを乗り越えることが出来たなら・・
その先で現実なんかぶっ壊して、超満員札止めの国技館を沸かせる最高の横綱になってくれるかもしれねえってな・・
・・なんて、褒めすぎたかな。
俺やお前があいつに協力を惜しまないのも、きっとあいつに夢を見ているからだろう。」

レイナ
「協力って・・
私、別に何もしていないけど・・」

駿海
「そんなことはねえさ。
お前は今ここにいる。
あいつは良くも悪くも頭が固すぎてなあ。
いかにも今時の若者で、要領もよさそうなお前さんとはまるで正反対。
足して割るくらいが丁度いい。
そう思って、お前もここに呼んだんだ。

レイナ

レイナが風呂からあがって廊下に出ると、そこに火ノ丸が帰って来た。

桐仁に電話してきたのと、走り回って明日のために安売りのチラシを集めてきたという。

レイナ
「・・・たしかにあんたは固いっていうか・・
頑張らなくていい事まで頑張っちゃうタイプよね。

スマホ

レイナ
「私は凄くない。
あんたがおかしいの!
あんたが思ってる以上に世の中いろいろあんのよ!
電話だって言えば貸すのに・・
お金もったいない。
少しは私のことも頼りなさいよ!
私だってその・・・マ・・マネージャーなんだからね!!」

火ノ丸とレイナ

火ノ丸
「ありがとよ、レイナ!」

「へ!?」

「お前のおかげで思い知ったぜ。
ワシ自身のあきれるほどの視野の狭さに。
うへへ・・・そうだよなあ。
チラシを見る方法は実際に取りに行く以外にも色々あるんじゃ・・・
明日こそはみんなに旨い飯食わせてやれそうじゃ。」

レイナ「?」

典馬

–84話ここまで

○感想

レイナに、スマホでチラシが見れることを教えてもらった火ノ丸が言った一言
「お前、凄いな・・」
はちょっと笑いました。
無料で電話ができるなんて、思ってもみないでしょう。
でも確かに、スマホもパソコンも持ってなかったらそうかもしれませんね。

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