火ノ丸相撲 93話 小さい力士

公開日: 

廊下で天王寺が記者に囲まれている。

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天王寺
「潮君の印象ですか・・・
強いですよ。
何より、あの体でここまで勝ち上がって来た事・・・
尊敬すらしてます。
僕も今でこそこんなですけど、昔は小さかったんでね。
家族も僕以外は小さくて、そこはホンマ、相撲の神様に感謝ですわ。」

名塚
(・・・相撲の神様ねえ・・・)

天王子
「じゃ、そろそろ失礼します。」

天王寺が去りかけたその時

天王寺と久世

狩谷
「・・・・!
童子切・・!」

カメラマン
「うわっ・・・
今大会主役二人が鉢合わせだ・・!」

天王寺
「童子切・・・か。
その呼ばれ方、あんま好きちゃうねん。
だってほら、童子切より・・
草薙のが格上っぽいやんか。」

名塚
(個人戦・・・総勢142名が今日で一気に32名までに絞り込まれる・・・

トーナメント表

天王寺
「・・・ま、それも期待の表れの差やろうな。
最後の日本人横綱、大和国の息子。
取り口も親父さんと瓜二つときた。
それ期待するなっちゅう方が無理な話や。

天王寺と久世

・・・準決勝で会えるのを楽しみにしとるで。」

去りかける天王寺に狩谷が
「童子切さんさぁ・・・
こいつ結構アホだから喧嘩売るならもっとわかりやすく言ってやった方がいいっスよ。
ホラ・・・この間のテレビインタビューみたい本音をさ・・・」

天王子
「何や誤解しとるようやなぁ・・狩谷君。
全部本音やし、喧嘩売るつもりもあらへん。
ただ・・・
わかっとるか確認したかっただけや。
まぁ、その目を見るにいらん世話やったな・・・
”親父”も”二つ名”も土俵の上には持ち込めへん。
在るのは己のみやで。」

久世
「天王寺さん。
僕は”横綱の息子”であるという事を、背負って土俵に上がります。
あまり明日以降の話ばかりしてると鬼が笑いますよ。
潮君は強い。」

久世が去った後、天王子
「クックック・・・
ホンマ、今年のインターハイはスリリングやで・・!」

火ノ丸陣営。

火ノ丸
「っし・・!」

國崎
「・・・今更お前に改めて言葉をかける必要なんてねぇだろうが、俺らが言いてぇから言わせてもらうぜ・・・」

部員達

火ノ丸
「初日に当たるくらいが丁度いい・・・
金星頂くぜ・・・!」

西、天王寺君。

気合十分の天王寺。

柴木山
「・・・二階席にまで届く凄まじい気魄だ・・・
土俵上の濃度を思うと背筋が冷える・・」

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駿海
「・・・
インターハイで向かい合う天王寺は名古屋で戦った刃皇より強い。
火ノ丸も感じているだろう。
奴こそがこの場における横綱。
心の弱いものなら、その圧力に呑まれ、本来の実力を発揮することもままならないだろう。
そう、心の弱いものなら・・・な・・・」

火ノ丸

駿海
「・・・今日の為に積み上げてきた自信と覚悟があれば、横綱とも対等に向き合える!

天王寺

レイナ
「・・・
遠くから見てるだけだった頃はチビだとバカにしてた。
・・・でも違った。
近くで見る傷だらけの腕・・・脚は、ただのチビなんかじゃなかった。
・・・もうバカになんてしないよ・・・
だから・・・
だから・・・
勝ってまたワクワクさせてよ!」

天王寺と火ノ丸

かち上げ・・・!!

柴木山
(あの低くて速い火ノ丸の頭を・・・的確に・・・
一発でキレイに起こされた・・・!
・・・だけじゃない!!

天王寺と火ノ丸

冴ノ山
(速い・・・と言うより・・・
荒々しいかち上げから一転・・・
繊細・・・!!)

ほぼ初体験の身長差にもかかわらず、火ノ丸の低さにも何の躊躇もない天王寺。

天王寺と火ノ丸

駿海
(稽古の賜物・・
なんて代物なのかね、これは・・・
かち上げの正確さもだが、そこから廻しを引くまでの動きの精密さは・・・
最早大型力士のそれではない・・・!!)

名塚
(・・・・・
天王子獅童・・・
今でこそ188センチの恵まれた体だけど・・・
小学生時代の彼は、決して大きいとは言えなかった。
鬼丸と同じ様に・・・

天王寺

中学横綱・・・
鬼丸では届かなかった栄冠・・・
天王寺はその座に輝くころには既に、小兵力士がもつ技の巧みさと、大型力士がもつ体の圧力を兼ね備えた怪物となっていた・・・
天王寺獅童は小さかった。
でも今となってはその過去すら、相撲の神様が彼を最強の力士へと育てるべく、舗装した道にさえ見えてくる・・・
・・・神が言っている。
彼に・・・天王寺獅童に・・・・

天王寺

「諦めろ。」

火ノ丸
(・・・また聞こえてきたぜ・・・
中学時代・・・
草薙・・・
1回戦が天王寺なのもそうなんか?
次はどんな試練をワシに課すつもりじゃ・・・
なぁ・・・
相撲の神さんよぉ・・・
余計なお世話じゃ!!!)

典馬
(・・・鬼丸がやっかいなのは、スピード・・・
小兵の割にあるパワーもそうだが・・
それだけじゃない。
廻しを切る技術、取る技術。
誰よりもチビで居続けた故に、誰より培われた・・・

天王寺と火ノ丸

–93話ここまで

次回 火ノ丸相撲 94話へつづく

○感想

なんですかね、冒頭の天王寺と久世のやりとりは。

なんか、火ノ丸が天王子に負けることを予感させるような・・・

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