風夏 108話 父親

公開日: 

ついにやって来た碧井の実家!

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昨日言われた
”何を話してもお前の言葉は、アイツを傷つける刃物にしかならないんだ・・”

という言葉を思い出す優。

(すいません。それでも僕は・・・)

チャイムを押す。

すると中からは

碧井父

「ん?誰だ?お前」


「え、あの、僕・・・
風夏さんの友達で・・
ええと・・同じ事務所の榛名優といいます。」

碧井父

娘が色々世話になったみたいだな。」


「それでちょっと風夏さんに話が・・・」

碧井父
「ああ、今ちょっと出かけてるんだ。
その内帰ってくるから上がって待ってな!

「あ・・・ハイ・・・」

上がらせてもらうと、仏壇もある古い和式の家。

碧井父

碧井父がタバコに火をつけると、


「タバコ・・・
やめてもらっていいですか。
・・・苦手なんで。」

「なんだよ・・・
最近のバンドマンはタバコも吸わねえのか?
ま・・風夏にもよく怒られるんだがな。
身体に悪いからやめろって。
ハッハッハ!」

碧井父、素直にタバコを消す。


「こんな朝早くにすみません。
もしかしてお仕事でしたか?」

「ん?
まぁ、20~30分なら大丈夫だ。
まったくもって情けない話だよな。
40超えた親父がアルバイトだとよ。」

「いえ・・・」

「ところで・・・その・・なんだ。
お前はアレか?
風夏の」

「ハイ・・・?」

「カレシか?」

「・・・は?
ち・・違いますよ!!
友達です!!
ただの!!」

「なんだ。
東京から追っかけてくるくらいだからてっきりそうかと・・・
あ、でもおっぱいには興味あんだろ?
アイツでけーし。」

「はァ!?ありませんよ!!」

「そうかぁ・・・
アイツも母親を早くに亡くしてなー。
男手一つで育ててきたもんだからすっかり男勝りになっちまって。
やっとカレシが出来たってコイツの報告できると思ったんだが・・・
この分じゃまだまだ先になりそうだな」

仏壇に飾ってある碧井母の写真

碧井母


「ご病気か何かだったんですか・・?」

碧井父
「ああ、元々身体が弱くてなぁ。
風夏が4歳の時に心臓の病気で・・・・
だからアイツには苦労させないように必死で働いたんだが・・・
ホントにダメな父親だよ俺は・・・・
去年ちょっと色々あってな。
オレのせいで風夏がウチに引きこもっちまったんだ・・」

優、ピクっと反応する。

優「色々?」

碧井父
「風夏から何か聞いてるか?優くん・・」

優

優、何と感情をおさえて
「いえ、何も・・・・」

碧井父
「・・・そうか、まぁ・・そうだよな・・・」


「そんなに大変なことしたんですか?」

碧井父
「ああ、一生かかっても償いきれないほどのことを俺はした。
だからこの先どんな目に遭おうとも・・・
それは自分のやったことに対する罰だ・・・
すべて受け入れるつもりでいる。
だが、風夏には関係ないことだ。
俺のせいでアイツまで罪を背負う必要はない。
いつまでも気に病んで引きこもるくらいなら、こんな家サッサと出て自由になるでべきだと思ってた・・・
だから嬉しかったよ。
風夏から”東京にいって音楽をやりたい”って言われたときは。」

優「・・・・」

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碧井父
「しかし、そんなに甘いもんじゃないんだなぁ。」

優「え・・・?」

碧井父
「プロの世界だよ。
風夏はこの辺のライブハウスじゃそこそこ評判でな・・・
もしかしたらプロでも通用するんじゃないか・・・なんて思ってたんだが。
親の欲目ってヤツかねえ。
たった半年程度で”全然ダメだった”なんて言って帰って来やがったよ。」

優「それは・・・」

碧井父
「ああ、そういえばアイツ、たまに帰るとお前のことばかり話してたよ。」

風夏
”優くんっていうすっごい歌の上手い友達が出来たの!
きっとあれが才能なんだろうね”


「そんなこと・・・
僕は・・・」

碧井父
「上には上がいるモンだ。
まぁそれが分かっただけでも良かったんじゃ・・」

優

僕なんかより歌上手いし、華もあるし・・・お客さんだってたくさん集めてました!!」

碧井父
「じ・・じゃあ、どうしてアイツは音楽を諦めたんだ?」


「・・・・・
それは・・・」

そこに
「あれ?誰と話してんの父さん。」

と風夏が帰って来た!

風夏

–108話ここまで

次回 風夏 109話へつづく

優と碧井父との会話は冒頭結構不自然でした。

人んちに上がらせてもらっといて、タバコはすうなって・・言えるかな。

でもまあ、変にもめなくて良かった。

風夏の生い立ちもわかったし。

次回の、風夏を交えた3人の会話が楽しみ。

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