風夏 113話 再結成の代償

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青葉が慌てて入って来た。
「た・・大変です!!
みんな・・・
バンド出来なくなっちゃいますよ!?」

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「バンドができなくなる?」

青葉
「は・・・ハイ。
さっき社長と経理の方が話してるのを聞いたんですけど・・・
今年度中に借金を返済しないとウチの事務所倒産してしまうみたいなんです!」

那智
「は!?倒産!?
倒産て・・あの倒産か!?」

青葉
「はい・・・多分・・」

三笠
「まぁ、不思議だとは思ってました・・・
10年間一人も売れたアーティストのいない事務所が生き残ってるなんて」

沙羅
「むしろ良くもった方だと思う・・・」


「何のんきなこと言ってるんですか!
僕ら再結成したばかりなんですよ!?」

青葉
「ですから・・・
それが一番の原因らしいんです・・・」

事務所。

風夏113


「あの、どういうことなんですか?
僕たちのバンド再結成で事務所が倒産するって!!」

天谷
「・・・
あなたたちのEASTでのライブ。
あれいくらかかったか知ってる?
チケットの売り上げを差し引いても200万の赤字!
制作会社に借金をしているの。」

那智
「ウソォ・・・満員だったのに!?」

天谷
「当然でしょ・・・チケット代は安い上にグッズもないんだから・・・
そして間宮に依頼したレコーディング代及びスタジオ・コテージ使用料。
CDのプレス代や宣伝費・広告費。
先日のフェス用に作ったグッズ代・・・・
締めて500万円。」

三笠「
僕たちのためにそんなにかかってたんですね・・・
知りませんでした・・・」

天谷
「それは別に構わないのよ・・・
CDとグッズの売り上げで回収するつもりだったから」

風夏
「・・・!
もしかして・・・」

天谷
「そう・・・バンド名が変わったおかげでグッズはゴミ!
一番の誤算は解散した新人バンドのCDなんてショップが置いてくれなかったことね。
資本金も底をつきかけたウチの事務所にとってこれはさすがに大打撃だったわ・・・」

風夏「そんな・・・」

天谷
「まぁほっといてもいずれは潰れる事務所だったけど・・・
だからこそ私はあなたたちに全てを懸けていたの。」

風夏
「だったら私がこのバンドを抜ければ・・・
そうすればまたThe Fallen MoonとしてCDは売れるじゃないですか!」

優「碧井・・・!」

天谷
「残念だけどされは無理ね。」


「ど・・どうしてですか?」

天谷
「ショップに契約を断られた時点で・・・・CDは全て破棄したから・・・」

那智
「は・・破棄!?」

沙羅
「どうしてそんなこと・・・!」

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天谷
「だってそうでしょ?
The Fallen Moonなんてバンドはもうこの世に存在しないんですもの。
それとも何かあったら簡単に元へ戻せるくらいの気持ちだったわけ?」

風夏
「それは・・・でもこのままじゃみんなが・・・!」

天谷
「心配しなくても貴方たちのことは最上に任せることになっているわ。」

優「・・・え?」

天谷
「5人で組むという事ならプロデュースを引き受けてくれるって。
それに彼の所属する事務所にも紹介してくれるそうよ。
よかったわね」


「それじゃ・・・
社長はどうするんですか?」

天谷
「私?そうねぇどうしようかしら・・・・
とりあえず借金500万抱えて自己破産・・・
あちこち謝罪して回らないとね。
そのあとは婚活でもしようかしら。
どこかのもの好きな金持ちでもいればいいけど。
青葉ちゃんも音楽関係に就職したければ紹介してあげるわよ?
アナタ何気に才能あるし。」

青葉
「え?そんな・・・私ならどうとでも・・」

優が何か考えている
「・・・・」


「本当にそれでいいんですか?
社長言ってましたよね。
ヘッジホッグスを超えるバンドを手掛けるのが自分の夢だって。
そのためにこの事務所を作ったんだって・・・!
それなのに結局何も叶わないままやめるんですか?
社長の方こそ僕たちを誘ってくれたのはその程度の気持ちだったんですか!?

風夏113

天谷社長、窓を叩く「ガンッ!」

風夏113

ただ事務所のことだけ考えたら貴方たちの新バンドなんて認めなければ良かった。
そうすればこの先も2組のアーティストでそこそこは稼げたかもしれない。
だけど、私はあのフェスで見てしまったの。
貴方たち5人にヘッジホッグスを超える可能性を。
だったら丁度良い機会じゃない・・・
こんな弱小事務所で活動するより、もっと大きな力のある事務所に任すべきだと思ったのよ。
1日でも早くそんなバンドを世に送り出したい。
それが私の夢なんですもの。
だから青臭いことばかり言ってないで、今はただ自分たちのことだけ考えなさい。」

風夏113

天谷
・・・は?」


「僕たちは・・・
少なくとも僕は社長と一緒にやりたいんです!
たとえどんなに時間が掛かろうともこの事務所で!」

那智
「俺だってそうだよ!!」

沙羅
「最上彰とやるなんて冗談じゃない・・・」

風夏「だよね!!」

三笠
「ここでやらせて下さい。」

青葉
「私も・・・・!!
天谷社長とお仕事させていただきたいです!」

天谷
「だから言ってるでしょ?
やりたいって言ったって現実問題この事務所は・・・」


「僕に考えがあります。
絶対潰させません!
この事務所と社長の夢は!」

風夏113

–113話ここまで

次回 風夏 114話へつづく

○感想

優くんの秘策ですか・・・

大丈夫かなあ・・

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