アクマゲーム 171話 岡本龍肝

公開日: 

歩道橋の上で対峙する若き織田清司と岡本龍肝。

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清司
「僕を知って・・・?
君は一体・・・
いや僕がしにそう?
どういう意味・・・」

龍肝
「ここ数年、驚異的な速さで成長する織田グループのトップにして創始者。
だが、その高く積み上げたモノも・・・
不意の暴力によって理不尽に失われ得る。
その可能性に恐怖は無いか?」

清司の背後には包丁を持った男が忍び寄る。

回想、とある紛争地域。


「まずい!
連中この要地奪還に最悪の傭兵を雇いやがった!!」

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「C・Eが応答なし!!」
「B全滅!!」
「ダメだ。なんて制圧力だ!?」

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セルジオと久瀬と李と龍肝がジープで移動中。

セルジオ
「この戦場(しょくば)もいよいよ限界だろう

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龍肝はどーすんだ?」

龍肝
「久しぶりに・・・祖国に帰ってみるか」

李道明「日本だっけ?平和な国なんだろ?」

龍肝「あぁ」

李道明
「思ってたんだけどさ 食うのに困りもしねぇ日本人がどーすりゃ傭兵になろうって思うんだ?」

龍肝「・・・・・・なんでだろうな・・・」

龍肝による回想。

小さい頃に見た教育番組で蟻の生活の過酷さと蟻の労働の凄さを解説していた。
翌日知らないうちに蟻を踏んでしまっていたことに気付いた。
それだけでたったそれだけで世界が灰色になってしまった。
勉強もスポーツも技術も金も名誉も何にも価値を感じない。
不意な暴力によって全てが無に帰す可能性に恐怖し、何も積み上げる気にならなくなってしまった。

龍肝
「俺は・・・あの国で正常ではいられなかった
戦場で・・・生きるために全力を尽くすことがとても健全に思える
そうしている自分に安心する」

李道明
「ふーん・・・生きる実感が欲しくて戦場に・・・
なんて、お前も大概ネジが外れてるぜ龍肝」

龍肝「そうだな」

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歩道橋の上。

包丁を持った男が清司に襲い掛かる。

龍肝が反応する。

龍肝
(久しぶりの日本・・・
だが変わらないな。
景色は灰色のままだ。)

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龍肝は倒した男の顔の横に包丁を突き刺し
「失せろ いいな?」

男「ひぃぃ・・・!!」

清司
(彼は・・・高校時代に麗華のファンクラブだった・・
そうか・・・)
「自さつかと心配して声をかけたのにまさか僕の方が助けられるとは
ありがとう
強いんだな君は」

龍肝
(自さつを心配されるほどの顔をしていたか・・・)
「俺は傭兵だ」

清司
「傭兵・・・道理で強いわけだ」

龍肝
「助けた礼に聞かせてくれよ さっきの質問の答えを」

清司
「いつ死ぬともしれない人生で、地位や名誉・財産を築くことに恐怖は無いか・・・だったか。
う~ん・・・
真剣に考えたことがなかったな。
今襲われたばかりだし、何か答えが出せそうな気はするが・・・」

龍肝
「そうか 十分だありがとよ」
(考える方が異常なだけ・・・わかっていたことだ
初対面の男に何を期待したんだか)

清司「君は?怖いのか?」

龍肝
「・・・・・ああ怖い
俺にとって生としは近すぎる
常に断崖の縁を歩いている気分だ
崖際で大切なものを広げる人間はいない
しを間近にして何かを積み上げるのがたまらなく怖い」

清司
「・・・なるほど」(これが彼の強さと虚ろな表情の理由)

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清司
「僕が君を護衛として雇う
僕が積み上げるから君は僕が崖から落ちないように守ってくれ」

龍肝「・・・・・・」

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龍肝
(なんだ・・・この男は
俺はずっと強くなることで・・・
命を守る術に長けることでやっと自分の人生を歩めるようになると思っていた
他人に自分の生き甲斐を任せる・・・か
考えたこともなかった)
「いいだろうおもしろそうだ
ただし守り甲斐の無い男だと感じたら俺は消えるぞ」

清司「ああそれでいい」

龍肝、フードを取り
「では清司様
たった今から私はあなたに仕えましょう。」

清司
「ああ!
よろしく!
君の名前は?」

「岡本龍肝と申します」

–171話ここまで

次回 アクマゲーム 172話へつづく

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