ダイヤのA actⅡ 51話 いい顔になってきた

公開日:  最終更新日:2016/10/05

4月27日、日曜日。
春季都大会決勝戦。
稲実-市大三。

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大方の予想通り、

ダイヤのAact2_51

稲実は3年の平野、市大三は3年の御崎が先発。

御幸、降谷、渡辺は予定通り観戦。

御幸、降谷に
「エースのピッチングだけが見所じゃない。
相手打線が何の球に狙いを絞っているか。
ランナーが出た時何を仕掛けてくるか。
自分がマウンドにいるつもりになれば、勉強になることはいくらでもある。」

渡辺
「あらかじめ予測が出来ていれば落ち着いてプレーできるしね。
そのために僕らは相手チームを徹底的に分析する。

3回、稲実4番の山岡のツーランを口火に、成宮、多田野の2本の長打で3点を先制。
しかしその裏、市大もすぐさま1点を返し、主導権を与えようとしない。

5回を終わって4-2
試合は徐々に打撃戦へと突入していく。

午前中、青道グラウンド。

野球部員がそれぞれ打撃練習、ピッチング練習をしている。

沢村はトスバッティング。

ダイヤのAact2_51

前日の夜。

御幸の部屋に沢村をはじめ何人かが集まっている。

御幸
「お前リードを勉強いしたいって言ったよな。」

沢村
「はい」

御幸
「じゃあ配球とリードの違いわかるか?」

沢村
「・・・は?
読み方?はあ?」

御幸
「初耳って顔してんな・・・
じゃあそこからだな。」

沢村
「わかりやすくお願いしますよ!!
マジで!!」

御幸
「何でキレてんだよ。」

沢村の他には降谷、川上、小野が聞いている。

御幸と同室の奥村は皆の中には入らず、離れたところで聞いている。

御幸
「配球がデータをもとにピッチャーの持ち球を組み合わせた言わばセオリーとなる投球パターンだとすると、リードとはその日のピッチャーの状態、相手チームの狙い球、バッターの様子から総合的に考え作り上げたもの。
(配球は机上の論理、リードは実戦的戦略)
ランナーは?アウトカウントは?イニングは?点差は?
このバッターは歩かせてもいいのか。
甘くなってもゾーンで勝負すべきなのか。
キャッチャーの考えを汲み取ってくれるならこれほど助かることはないが・・
実際は全ての球が構えたところに来るわけじゃないし、カウントごとに条件も状況も刻々と変わる。
そもそもストライクが入らないんじゃピッチャー主体に使えるボールを選んでいくしかないしな。」

降谷「・・・・」

沢村
「おい!言われてんぞ降谷。」

御幸
「どんなに計算して組み立てたリードでも打たれれば間違いだし、どんなに甘いボールでも打ち取れれば結果オーライ。
リードが結果論で語られることが多いのはその為だ。
それでも俺は限りなく正解に近いリードはあると思っている。
それを考えるのがキャッチャーの役目であり、ピッチャーには納得のいく球を投げてもらいたい。」

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沢村
「ピッチャーとキャッチャーが一体となって作り上げる作品・・・

ダイヤのAact2_51

御幸
「じゃあまず初級編から行くか。」

沢村
「え?ここからが初級編?」

御幸
「当たり前だ。
深けーんだよリードってのは」

場面は再びバッティング練習中の沢村へ。

いい当たりを連発している模様。

川上の独り言
「当たるようになったな、バスター打法。」

沢村は思い出す

ダイヤのAact2_51

(あの日あの時言われた言葉の一つ一つが・・・
より深く自分の中に入っていくのがわかる・・)

さらに

ダイヤのAact2_51

場面は稲実対市大の試合。

7回表、稲実は多田野のタイムリーで再びリードを2点に広げる。
(5-3)

そして7回裏、稲実はエースをマウンドに送る。

ダイヤのAact2_51

代わりばな、3番宮川にツーベースを打たれたものの、許したヒットはこの1本のみ・・
粘りたい市大を振り切り、稲城実業が春の優勝を決めた。

スタンドで観ている御幸
「結局天久は投げなかったな。
優勝したとはいえ、稲実はスッキリしないかもな。
最後まで天久のボールを見ることが出来なかったんだから。
終盤に1点を取りに行く稲実の粘り強さ。
エースを温存しながら稲実と互角に渡り合う市大の底力。
得られるものはあったか?降谷・・・」

降谷、マウンドを見たままである
「・・・・」

降谷、監督の言葉を思い出す
”背番号はいったん白紙に!!”

(悔しかったら実力で取り戻せ。
それが監督からのメッセージ・・)
「日本一のピッチャーになる。
その目標は変わりません。

ダイヤのAact2_51

青道のグラウンド。

バッティング練習を終えて汗を拭いている沢村
(もっと芯で捉える確率を上げていかないと・・
あと100振っとくか・・)

その沢村に
「いい顔になってきましたね」と声をかけてきたものが。

ダイヤのAact2_51

–51話ここまで

次回 ダイヤのA actⅡ 52話へつづく

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