DAYS 170話 血を吐くように

公開日: 

向かい合う友と友。月光が、運命を嗤う。

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デイズ170

つくし
「・・・・」

風間
「待つよ
お前のタイミングでいい。」

つくし
「・・・・・
跳び箱が・・・・・・5段目が跳べなかったんだ・・・・・・」

風間
「?」

つくし
「みんなはすいすいって跳ぶのに・・・
先生に”頑張ればできる”って言われたから、放課後も残ってひとりで練習したんだけどね。
なんでかなぁ?
やってもやっても跳べなかったんだよね。
ずっと思ってたんだ・・・・・・
どうして僕だけって・・・・
どうして・・・」」

涙を拭うつくし。
「・・・ごめん」

風間
「・・・・・・いや」

つくし
「そんな僕だったから、まさか運動部に入る日が来るとは思わなかったなあ。
それも東京でも有名な強豪のサッカー部!
全国からうまい人が来るのに、僕がいるのはやっぱりおかしな話だよね。
入った初日の・・・」

デイズ170

風間
「あれを夜までやったのは驚いたわ。」

「ううん、凄いのはキャプテンで・・・・

デイズ170

ただそれだけで・・・」

風間
「・・・らしいな」

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つくし
「ここだけの話だけど次の日は迷ったんだ。
練習に行くかどうしようか・・・」

風間は驚いた顔
「そうなのか・・・・・・?」

つくしはうなづく。

デイズ170

「1分30秒以内に走れるようになったのは8月の終わりごろだったかなあ。
聖蹟のみんなは優しいよね。先輩も。
でもサッカーになるとみんな目つきが変わって。
アップの後の鳥かごでは全然ボール取れなくて・・・みんなうますぎ!!
っていうか誰ひとり手抜かないんだもん・・・」

風間
「ペナ5で腕立てだからな」

デイズ170

「笠原先輩の代わりに、インターハイのメンバーに選ばれたのは・・
あれは申し訳ないけど本当に嫌だった・・
実力もないし、明らかにチームでいちばん下手だって僕も当然わかってたから・・・
でも笠原先輩はすぐに僕の練習に付き合ってくれて。
・・・あの後僕教官室に行ったんだ。
どうして僕を選んだんですかって聞いたら、”それはお前が自分で見つけろ”って・・・
なんか・・・
外堀だけどんどん埋められる気がした。
・・・
夏合宿の青函戦はすごい試合だったよね」

デイズ170

選手権はどの試合もいっぱいいっぱいで。
特に準決勝の京王戦は印象深いなあ。
自分自身がフル出場できたからかもしれないんだけど、風間くんやキャプテンが出られない試合でもあって」

デイズ170

「途中ちょっとだけ”早く代えて”って・・・思っちゃったけど・・・
でも東院との決勝は、ちょっとワクワクしてる自分もいたんだ。
臼井先輩に教わったマークの外し方、画期的だったんだよね。
これなら攻められる、みんなの役に立てるって・・・
実際の試合では無様に倒れて退場だったけど・・・」

風間
「・・・・・・」

つくし
「でも不思議だね
勝って全国に行けるってみんなの喜ぶ顔見てたら、なんかまるで・・・」
自分も何かを成し遂げたかのような錯覚に陥っちゃった」

デイズ170

つくし
「全国は規模が違った、僕が想像してたよりずっと・・・
怖かった・・・すごく・・・
いつからじゃなくて・・・
はじめからだったんだ。
それを忘れるために走ってたこと、今日ハッキリ思い出しちゃった。
・・・なんでかな?
そしたらうまく・・・
うまく走れなくなっちゃって。
僕って昔からタイミング悪いんだよね。
風間くん」

デイズ170

デイズ170

風間
「そうか・・・」

ずっと、幻想を見ていた。
隣にいるのだと。
この溝を越える翼を、少年たちは持たない。

–170話ここまで

次回 DAYS 171話へつづく

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