火ノ丸相撲 121話 怖いもの知らず

公開日: 

対白楼団体戦、現在2敗!
大太刀高校相撲部、崖っぷち!!

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白楼の加納が稽古場でインタビューを受けている。

加納
「強さの秘訣ですか?」

記者
「やはり白楼の強さを語る上では天王寺君と双璧を為す国宝”大包平”加納彰平君の存在も大きいと思います。
やはり天王寺くんと同じように誰よりも相撲が好きという強い自負心が辛い稽古に足を向かわせるんですか?」

加納
「”俺が一番相撲が好きで、俺が一番稽古してる”・・・か
獅童らしいや・・・
そんな風に言えるあいつが羨ましくもある・・・
僕はそんな立派じゃないです。
嫌なんですよ、負けるのが。
それだけ。
・・・ずっと見てきましたから・・・

火ノ丸相撲121

高校三年間すべてを懸けて努力しても・・・
終わるときは一瞬です。
本当に一瞬・・・
全力を出し切ることさえ叶わない・・
残酷な競技ですよ・・・相撲って・・・
負けたら勝つためにしていたすべてが・・・無意味になるんです。
僕はこの白楼相撲部が好きです。
相撲が心底好きなこいつらを尊敬しているし、好きなんです。
こいつらに負けた時の嫌な思いを味わってほしくない・・・
だからしぬほど稽古するんです。
ま・・・獅童の次くらいには頑張っているんじゃないかな?
ハハハ。

火ノ丸相撲121

土俵上の加納と國崎を見て
「加納の奴、負けねーかなぁ」
とつぶやいたのは
栄華大附属高校相撲部員。

「え?」

「俺嫌いなんだよね・・インタビュー見た?
監督がどうとか・・・チームがどうとか何か色々言ってたけどさ・・
結局自分自身はどうなんだよ・・・

火ノ丸相撲121

「気味悪いんだよ。
他の国宝の連中は・・・
天王寺も草介も鬼丸も、根っこの部分には相撲を愛する心があるじゃん。
なのにアイツだけは何か違う・・・
父親が名門の監督だとか、チームへの情だとか・・・
自分の外にばかり理由を求める。
そういう奴ってどこの世界でも一流になれなくね?普通はさ・・・
なのにあいつは強いんだよ・・・
”国宝”なんだよ。
天才ってことなのかね・・・やだやだ・・・
レスリングから相撲に転向して土俵を荒らし回る國崎も大概だけどさ・・・・
単純に相撲の才能で比較すると・・・
正直加納の方が底知れない恐さがあるよ・・・
中堅加納・・・白楼の黄金リレーだな・・・
鳥取白楼という難攻不落の城。
大将の天王寺が本丸だとすれば、加納は言わば侵入者を絶望させる・・・高く堅い城門・・・
二敗からの逆転劇・・・そんな淡い希望を摘み取り、とどめの三敗目を与えるのが彼の仕事だ。
國崎も追い詰められたこの状況では手足が伸びにくくなるだろうし・・・
自慢の機動力も慎重にならざるを得ないとなると・・・
加納有利は動かないか・・・」

土俵上、可能と國崎が見あっている。

はっきよい!

火ノ丸相撲121

観客
「おぉ!鋭い!!」

名塚
「うっ・・!?」
(早くも・・・加納くんの必勝パターン・・

火ノ丸相撲121

大きく下げた右足で相手の圧力に耐えながら、開いたスペースで自在に投げを放つ・・・!

國崎、一旦離れる

加納
(逃げても無駄だ。
離れたってお前に出来ることはない・・・)

火ノ丸相撲121

加納
(なっ・・・)

場内の皆驚く!

沙田
(この軌道・・・威力・・・)
「まったく・・・手癖が悪いにもほどがあるよ。
国宝食い・・・」

大典太の

火ノ丸相撲121

加納
「う゛っ・・・」
(こいつ!)

さっきの栄華大附属の二人も
「すげー」
「マジかよ・・・二日前にたった一回やり合っただけなのに・・・」

そこにもう一人栄華大附属の部員が
「いや、あの突きには練度を感じる・・・この二日で死ぬ気で形にしたんだろう。
驚いたぜ・・・・あの唯我独尊の千比路が仲間のために身を粉にするなんてなぁ。
ハッハッハ」

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加納
「くっ・・・」
(なんなんだこいつは・・・
負けたら終わりの状況でどうしてここまで大胆に踏み込める!?)

火ノ丸相撲121

國崎
(加納・・確かにてめぇは強ぇよ。
日本一の相撲部を見続け・・・
その中でもまれ続けたからなのか・・・でもよ・・・
俺に言わせりゃそりゃ・・・・”不幸”だぜ。
てめぇは今まで勝つのが当たり前のところでしか戦ってこなかった・・・
そのせいでてめぇは・・・
負けるのが人一倍恐いんだ。
俺はいつだって挑戦者だ。
頂点取ったら次の舞台へと進むからな。
そんな俺だからなんとなくわかる・・・
無謀だとか、分不相応だとか。
そういう怖ぇ所に手ぇ伸ばせなきゃ、強さの殻は破れねぇんだ。
・・・それをあいつは・・ホタルは俺やお前より知ってたよ。
てめぇが無意味と切り捨てた弱いあいつはな・・・
誰だって負けるのは恐ぇさ。
でも俺たちは踏み出せる。
見せてやるよ加納・・・

火ノ丸相撲121

–121話ここまで

次回 火ノ丸相撲 122話へつづく

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