風夏 133話 もっかい聴かせたれ!

公開日: 

全国ツアー・大阪編、最終回。
椛が歌ったのは、父への想い。

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誰もいないくなったホールで話している優と椛。


「やっぱり僕には簡単に椛さんの人生に口出しなんてできません。」

椛「え?」


「でも・・・・きっと伝わっていると思います。
椛さんの想いはお父さんに・・・」

椛「榛名くん・・・」


「すみません・・こんなことしか言えなくて・・・」


「ううん・・そうやったらええな・・・」

家路につく椛。

風夏133

店の前まで帰って来て


「・・・うん!ウチはやりたいことも言いたいことも全部やった!
やっぱり音楽は今日でやめや。
秀行と結婚して医者んなる!」
(ちゃんとそれをお父ちゃんに報告せな!)

扉を開けて中に入る。
「ただいまー。」

店には誰もいない。


「不用心やなぁ
鍵もかけんと。
2階で寝てんのかな。
お父ちゃーん
帰ってんのー?」

2階から
父親の声が聞こえる
「・・・やから、ホンマに・・・なぁ」

誰かとしゃべっているような・・・

電気がついているのは”開かずの間”になっているはずの部屋!

椛は階段を駆け上がる。

(どういうコト?
ここには誰も入らへんはずなのに・・・
こんなとこで何を・・・)

風夏133


「な・・何してるんやお父ちゃん・・・
こんなとこでブツブツ独り言・・・
ボケてしもたん・・・?」


「アホ抜かすな。
なんでこの若さでボケなあかんねん。」

椛「せやけど・・・」


「久しぶりにエツ子と晩酌しとっただけや」

風夏133


「あ・・・なんか久しぶりに見たわ。
お母ちゃんの顔」


「ワシもや・・・
えらい長い事ここに閉じ込めてしもうたからなァ・」


「・・・なんで急にそんなこと
10年間いっぺんも入らなかったのに。」


「こいつにも聞いてもらおうと思ってな。
ええからちょっとそこ座れ。
お前が帰ってくるの待っとったんや。
大事な話やから3人でせなアカン。」

椛「え、は、はい」

正座して
「・なに・・?話て・・・」


「お前・・・医者になりたいんはワシの為やったんか?」


「・・・!秀行から聞いたん!?」


「ちゃうわ
お前が病院でベラベラしゃべってんのを聞いとったんや」


「え!?あん時お父ちゃん起きとったん!?」


「当たり前や。
ワシに鎮静剤なんぞ効かへんわ」


「まぁ・・・せやったら話早いわ・・・あんな・・ウチ 秀行と」


「余計なお世話や・・・
ワシは自分の面倒看さすためにお前を大学やったんちゃうで!
そんなつもりやったらさっさとやめてあのガチャガチャうるさいライブっちゅーのやっとたらええんや!
ワシにはあんなしょうもないもんのどこがええんかよぉわからんけどな」

風夏133

父「それやったら心配いらん・・・
明日から秀行がバイトにくるさかい」


「は!?なんであいつが?」


「ワシは断ったんやけどな・・
困る言うてたで?
お前に音楽やめられるのは」


「な・・何が困るんか知らんけど!
そもそもあいつ雇うお金なんてこの店には・・・」

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ガラッ

ここで秀行登場
「出世払いでええわ・・・

風夏133

ウチはあんたにそないなことまでしてもらう義理は・・」

秀行
「この店・・意外に評判ええさかい、味盗んだろ思てな
あとお前なんか勘違いしとるみたいやから教えたるわ。
俺はお前の最初のライブの時からずっとファンやねん!
何が”ラストのライブは良かったら観に来て”や
ファンの顔くらい覚えとけ!」


「・・・せやったん?」

秀行
「それと結婚の話はやっぱなかったことにさしてくれ」

椛「え?」

秀行
「なんもうれしないわ。
あんな顔でOKされても
アレ・・お前のオカンの葬式の日に泣くの我慢しとった時の顔やんけ・・・
今日のライブの方がよっぽどええ顔しとったわ
やめるなんて言わんといてくれ
俺はお前のあんな顔が観たいねん」


「せやけど・・・」
(結局ウチの想いはお父ちゃんにいっこも・・・)


「まぁ・・ワシには何がええかいっこもわからんかったが・・・

風夏133

椛「え・・・?」


「せやからここ開けたんや
さっき言うたやろ
もっかいここでお母ちゃんにも聴かせたれ」

秀行
「ほな俺も・・・特等席で観させてもらお」

風夏133


「ごめん・・・今日は無理やわ・・・
きっと上手いこと歌われへん・・・」

翌朝。

Blue Wellsのメンバーは車に乗り込み


「じゃあ椛さんに挨拶して出発しましょうか!」

那智
「そうだな、いろいろ世話になったし」

とそこに

風夏133

優「エ?ホントですか?」


「色々あってな・・・大丈夫になったんや!
どうしてもそれだけ言うとこ思て。」

風夏
「え・・・もしかしてやめるつもりだったんですか?」


「あははは!
結局やめんのやめたけどな!
あ、せや・・・それともいっこ!」

風夏133


「もう大丈夫ですよ。
ゆっくり休んで随分よくなりましたから・・・」

風夏133


「色々ありがとう
アンタ思ってたよりええ男やったわ」

風夏
「え・・・なっ・・・優くん!!」


「ちょ・・・待って風夏!
僕は何もして
グエェェ!!」

–133話ここまで

次回 風夏 134話へつづく

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