ダイヤのA act2 60話 誰がために

暗くならない室内練習場に充満するのは、熱意ーーー。

 
 
 
 
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夜。

青道の室内練習場では主力選手たちがバッティング練習をしている。

御幸の部屋に小野が由井と降谷を連れてきた。

部屋には既に沢村と川上が来ている。

日に日に人が増えていく御幸塾。

由井、相変わらず壁にもたれて立っている奥村に
「こんな会が開かれているの知らなかった・・・
最初から話を聞けてたなんて羨ましい。」

ダイヤのAact2_60

奥村
「・・・ここでいいです。
ちゃんと聞こえているので。」

沢村
「地獄耳!!!
やはり狼の血か!!」

「なんですかそれ・・・」

「わはは」

御幸
「じゃあ始めるか。
今日はランナー1塁でのピッチングについて。
向こうのベンチがどういう場面でランナーを動かしたいか。
カウント別に相手の心理をよむ!」

沢村
「むむ・・・また難題を・・・」

御幸
「当然だがボールが先行すれば向こうの選択肢は増えるし、カウントを整えたい時ほどエンドランにも注意したい。
まずは1ボールから。」

奥村、集中して聞いているようす。

さて浅田は・・・

ダイヤのAact2_60

(・・・・
お風呂行かなきゃ・・
・・あ、洗濯も・・・)

そこに倉持が帰ってくる。
「あれ?
沢村まだ御幸の所にいるのか?」

浅田、起き上がって
「あ・・・はい。
だと思います。」
(危ない、寝落ちするところだった。)
「自主練ですか?」

倉持
「ゾノ達はまだやってるよ。
俺は集中力切れたからやめた。」

浅田
「いつも遅くまでやってますね。」

倉持が着替えのためにシャツを脱ぐ。

浅田、倉持の見事に割れた腹筋を見て
(す・・・すごい腹筋・・
どれだけ鍛えればあんな身体に・・・)

倉持
「いいカーブ投げてたな・・・
紅白戦で。
これでストレートが速くなれば無敵じゃねーか。」

浅田
「え?
見てくれてたんですか?」

ダイヤのAact2_60

これから夏にかけて練習もハードになるからな。」

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自動販売機の前のベンチで九鬼と東条が話している。

九鬼
「なんで俺二軍に入れたんですかね?」

東条
「嬉しくなかった?」

九鬼
「だって俺2回で8失点をしたんですよ。」

東条
「ピッチャーとしての姿勢・・・
それを貫けてたからじゃないかな?
実際エラーやミスがからんだ失点も多かったし、野手も全員硬かったよ。
俺なんて去年初回に12点取られたからね。」

「え?
マジっすか東条先輩が!?」

「次の回代えられるまで計15失点・・・」

「マジっすか!」

東条
「松方シニアが全国ベスト4にいけたのは先輩達の力があったから。
自分の力をそこまで過信したことないし、むしろマウンドに立たされているぐらいの気持ちだった。
でも・・・
周りは結果や成績しか見てくれない。
いつだって全国ベスト4のピッチングを期待してくる・・・」

(東条先輩・・・)

ダイヤのAact2_60

自分に出来ること以上のピッチングをしようとして、結果崩れ、自分自身を見失ってしまったんだ・・・
そんな俺と比べたら今日の洋平はピッチャーとして立派だったよ。
そういう気持ちの部分を監督は見ていてくれたんじゃないのかな。
自分が頑張っても、頑張っていなくても、他の誰かが試合に出て活躍するだけ。
青道はそういうところだよ。
どっちが先に一軍のマウンドに立つか・・・
勝負だな・・洋平。」

「え?」

東条、笑顔で
「オレはまだピッチャー諦めてないから・・・」

その言葉を聞いて九鬼も笑顔になる。

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